”光あるところ、影あり。”
東京の住みたい街ランキングで、常に上位に位置する街”吉祥寺”。
駅からすぐ南に広がる井の頭恩賜公園。
その中にはゾウもいる井の頭自然文化園、三鷹の森ジブリ美術館など
自然も文化も豊富な街、それがここ吉祥寺である。
しかし、このおだやかで閑静な街の影で、
かれこれ10数年、密かに繰り広げられている
ゲーム業界抗争あり。
どーもっ!亀岡Tシャツ社長です。
いつからかこの街は、駅前からのアーケード商店街「サンロード」を境に
東側を闇の裏世界、
そして、西側を光の表世界と呼ぶようになっていた。
何代にも渡り、闇の裏ゲーム界を仕切って来たのは、
インディーズゼロ(代表 鈴井匡伸)。
そして10数年前、突如現れ光の表ゲーム界で幅を利かせて来たのが、
ブラウニーズ(代表 亀岡慎一)。
闇の世界の住人は光の世界に足を踏み込む事を禁じられ
また、光の世界の住人も、闇の世界では生きられぬ定め・・・
前回あらすじ
吉祥寺第三のゲーム会社”GAE 大友”の登場により、吉祥寺抗争は一気に進展を見せ、
大友の提案する吉祥寺統一100番勝負の幕が切って落とされたのである。
体力には自信のあるブラウニーズ亀岡だったが、第一戦「さわやかテニス対決」、
第二戦「ほのぼの麻雀対決」と続けざまにインディーズゼロから黒星を付けられた
ブラウニーズ亀岡。
傷心しきったブラウニーズ亀岡に、息つく間も与えず、
嬉々としながら次の勝負の提案を進めてくるドSなGAE大友。
脳天気なお祭りごっこを繰り広げる吉祥寺3バカゲーム社長たちは、
すぐそこまで巨大な影が近づいて来ている事にまだ気付いていなかった・・・
詳しくはこちらをご覧ください。
吉祥寺の光と闇 その壱
http://brownie-games.co.jp/201204261600.php
吉祥寺の光と闇 その弐 ”サンロード血に染めて”
http://brownie-games.co.jp/201309101044.php
吉祥寺の光と闇 その参 ”吉祥寺はらんちき騒ぎ”
http://brownie-games.co.jp/201402261933.php
吉祥寺の光と闇 その四 ”帰って来た男”
http://brownie-games.co.jp/201411131524.php
吉祥寺世紀0015 July
インディーズゼロとの吉祥寺統一100番勝負
第1戦「さわやかテニス対決」に続き、第2戦「ほのぼの麻雀対決」でも
続けて黒星を付けてしまったブラウニーズ亀岡。
魂が抜けた状態の亀岡に休む間も与えず、
容赦ない悪魔の笑みを浮かべながら近寄って来るのは、
一番関係ないくせに一番盛り上がっているGAE大友。
「亀岡はん、休んでる暇ありまへんで!
あと98勝負せなあきまへんねんで!
さぁ、次は何にしましょ?」
ボロぞうきんのようにただ振り回されるブラウニーズ亀岡。
と、3社がバカ騒ぎをしているまさにその刹那であった!
「吉祥寺でバカ騒ぎしとるっちゅうんはおんどれらだっちゃ?」
そこにはサンロードの天井に頭がつっかえる程の大男が立っていた。
そうこの男が伝説の吉祥寺第4のゲーム会社”株式会社シンソフィア”
五車星の一人”山の加藤”である。
株式会社シンソフィアとは、聖帝(社長)吉田秀司率いる最も吉祥寺の血が濃いと言われる
ゲーム開発会社なのである。
主な代表作は
3DS用ソフト「わがままファッション GIRLS MODE シリーズ」(発売 任天堂株式会社)
アーケードゲーム「プリパラ」(発売 タカラトミーアーツ)
など。
吉田が吉祥寺に存在していた伝説のゲームメーカー「ヒューマン」出身とゆう由縁から、
正に吉祥寺宗家と行っても過言ではない、老舗のゲーム開発会社なのである。
その聖帝の元には”シンソフィア五車星”と呼ばれる5人の守護神がいるらしいと噂されていたが
今回のどんちゃん騒ぎで、とうとうその中の一人”山の加藤”が白日の下にその巨大な姿を現したのだ。
”山がとうとう動いた・・・
シンソフィア五車星は本当にいたんだ・・・”
乱世の吉祥寺を見かねて伝説の”シンソフィア五車星”が、とうとう動き出した
とゆう話題で吉祥寺の街は大騒ぎであった。
「わしがおまんらまとめてかたづけたるっちゃ。
ええか?ボーリングで勝負っちゃ。」
巨漢、加藤との体格差でどう見ても勝てる見込みのない
インディーズゼロ鈴井とブラウニーズ亀岡。
しかし断る理由も隙も見つけられず、二人は吉祥寺第一ホテル地下ボーリング場へと
連れてこられたのであった。
五車星の登場で、気が付けばいつの間にかその姿を隠したGAE大友。
さすがである。
今回、加藤の提示してきた対決は今までの個人戦と違い、複数同士で対戦する柔道方式。
先鋒、次鋒、中堅、副将、大将の5人が各クラス同士で競い合う。
1位3ポイント、2位2ポイント、3位1ポイントが入り、
最終的に全クラスの獲得ポイントの合計で各社の勝敗を決めるとゆう吉祥寺ルール。
勿論、最後の大将戦は亀岡、鈴井、加藤の3人の直接対決である。
また新たな敵が参入してきた吉祥寺抗争第3戦「わくわくボーリング大会」。
加藤の巨漢に全く勝てる気がしないインディーズゼロ鈴井とブラウニーズ亀岡。
残酷にも試合開始のベルは待ってはくれなかった。
体格差、重量差のハンデもないまま試合は始まった。
しかし、蓋を開けてみるとなんと
加藤は力だけパワーボウラーで、テクニックに関しては
全くのド素人だったのである!
既に鋼鉄の鎧がはげた加藤を恐れる者はいなかった。
恐怖心が消え去り、グイグイと調子を上げていく
インディーズゼロ鈴井、ブラウニーズ亀岡の二人。
逆に己のふがいなさに酒を呑み始めるシンソフィア五車星”山の加藤”。
ゲーム開始数分で既に見えていた・・・
シンソフィア 19ポイント
インディーズゼロ 21ポイント
ブラウニーズ 21ポイント
吉祥寺統一対決第3戦「わくわくボーリング対決」は
インディーズゼロとブラウニーズの同点優勝とゆう結果で幕を下ろしたのであった。
「いやぁーお二人とも、強いっちゃねー」
試合前の顔の険がウソのように消え、
ただの人のいいおっさんと化した”山の加藤”。
「なんやなんや楽しそうやないでっかー!
次回はうちも、いっちょかませてもらいまっせ!」
柱の陰から影でこっそりと最初から最後まで見守っていたGAE大友であった。
かくして4番目の新たな勢力、株式会社シンソフィアの登場により、
更に面倒臭くなって来そうな吉祥寺統一100番勝負。
はたしてこの先にどのような結末が待っているのか・・・
そして100番勝負次の種目とはいったい・・・
一見、嵐が去り落ち着きを取り戻したかに見えた
吉祥寺のゲーム業界・・・
しかし、また新たな暗雲が、吉祥寺上空に集まり始めている事に
気付く者は誰もいなかった・・・
つづく
次回予告
相変わらず脳天気なお祭りごっこを繰り広げる吉祥寺のゲーム業界人たち。
しかしそんな良好な関係も長くは続かなかった・・・
”東京ゲームショー 2015”
この会場となる幕張メッセで吉祥寺4社の関係に更なる
深い亀裂を産む事件が・・・
止めどなく膨らむ憎悪と哀しみ。ふたたび阿鼻叫喚に包まれる吉祥寺の街。
やはり光の住民と闇の住人との共存共栄はありえないのかっ!?
そしてGAE大友が一番楽しみにしている”100番勝負”の行方は!?
物語もいよいよ佳境!?
次回”吉祥寺の光と闇”その六
「いつも心にサトーのメンチ」
お楽しみに。
*有限会社インディーズゼロ webサイト http://www.indieszero.co.jp/
*株式会社GAE webサイト http://www.gae.co.jp/
*株式会社シンソフィア webサイト http://www.syn-sophia.co.jp/
*この物語はフィクションであり、登場する人名、地名、企業名等全て架空のものです。