報告書 No.105
報告者:りんぐさん
【探検報告】
髪も肌も服も真っ白な魔女は記憶も真っ白。
名前も思い出も記憶も何もない。
そんな彼女は人が忘れてしまった思い出のかけらを拾い集める力がある。
かけらとは思い出の日にちや天気、話した事など
いつの間にか忘れてしまう小さな思い出。
それを魔法で指輪に変え、いくつも身につけることで
少しだけ思い出を「体験」できるのだが、それを知った人たちが勘違いして、
いつからか子どもたちを注意するときにこう言われるようになった
"悪さをすると白い魔女に思い出を取られるよ"

探検隊長
やぁ!みんな!!
もみじ饅頭がたべたい気分のおいらです!
今日は、りんぐさんから「白い魔女」の報告書が届いてるぞ!
りんぐさん、いつもありがとうございます!
いつの間にか忘れられている思い出か~。
忘れたくない思い出ならたくさんあるんだけど、
おいら、結構忘れちゃってるから…魔女が拾ってくれてるかも!
拾ってくれてる最中に思い出したらどうなるんだろう!
今度試してみようかな!?
今日は新入調査員が、さっそく調査に行ってくれるんだってさ!
紹介します!ニュー調査員、まいやんです!!
まいやんはおいしいものが大好きなんだ!!
最近は何がおいしかったの??…え?忘れた…?
今頃、白い魔女がまいやんの記憶を拾ってヨダレ垂らしてるかもね。

まいやん
どうもはじめまして~!
秋の匂いがしてきた今日この頃、
今年の秋は食欲!ではなく、読書の秋としゃれこみたい新調査員のまいやんです!
ではではさっそく
りんぐさんからの報告をもとに調査報告~!!
ブラウニーズ島のとある場所、
人があまり近付かないようなひっそりと、そしてとても静かな森にその魔女はいました。
報告内容の通りの真っ白な魔女ですが
魔法で指輪に変えた思い出たちがその魔女を照らしています。
とても鮮やかな思い出の色に照らされているのに
魔女はどこか寂しそうな表情・・・
しばらく見ていたら
こちらに気付いた魔女と目があいましたが、
すぐ目をそらして静かに森の奥へと消えていってしまいました。
色々話してみたかったんだけどな・・・
魔女は私の忘れてしまった思い出を拾ったのでしょうか?
寂しそうな表情をしていた魔女・・・
もし私の思い出を拾ったのなら
魔女が少しでも笑顔になれるような思い出だったらいいな・・・。