”光あるところ、影あり。”
東京の住みたい街ランキングで、常に上位に位置する街”吉祥寺”。
駅からすぐ南に広がる井の頭恩賜公園。
その中にはゾウもいる井の頭自然文化園、三鷹の森ジブリ美術館など
自然も文化も豊富な街、それがここ吉祥寺である。
しかし、このおだやかで閑静な街の影で、
かれこれ10数年、密かに繰り広げられている
ゲーム業界抗争あり。
どーもっ!亀岡Tシャツ社長です。
いつからかこの街は、駅前からのアーケード商店街「サンロード」を境に
東側を闇の裏世界、
そして、西側を光の表世界と呼ぶようになっていた。
何代にも渡り、闇の裏ゲーム界を仕切って来たのは、
インディーズゼロ。(代表 鈴井匡伸)
そして10数年前、突如現れ光の表ゲーム界で幅を効かせて来たのが、
ブラウニーズ(代表 亀岡慎一)。
闇の世界の住人は光の世界に足を踏み込む事を禁じられ
また、光の世界の住人も、闇の世界では生きられぬ定め・・・
前回あらすじ
苦戦を強いられるインディーズゼロ鈴井は、井の頭条約で禁じ手とされた「Unity」の使用を決断。
その情報を入手したブラウニーズ亀岡は、「Unity」の使用を阻止するべく、スタッフに
栄養ドリンクを大量投与。ドリンクの効果が出るのはまだか!?
インディーズゼロの「Unity」使用を阻止する事は出来るのか!?
吉祥寺世紀0013 August
憎しみの光を放ちながら禁断の開発ツール「unity」はゲルドルバ照準で始動された。
「unity」の使用を阻止するべく急遽招集されたブラウニーズの
特殊作戦部隊「闇太郎」は
インディーズゼロの「unity」の使用を阻止する事が出来なかったのである。
吉祥寺中にインディーズゼロ鈴井の高笑いが響いた。
禁じ手「Unity」の使用により圧倒的な開発スピードを
手に入れたインディーズゼロ。
その噂は吉祥寺のゲーム業界以外にまで轟いた。
片やUnity阻止計画「プロジェクト・ブルーウメズ」が
失敗に終わったブラウニーズは戦力の半分を失っていた・・・
ブラウニーズ亀岡はその敗因を後にこう語る。
「やっぱり栄養ドリンクを、トマトジュースに変えたのがいけなかったかな、てへっ!」
この作戦の失敗により、双社の戦力差は
ブラウニーズの1に対し、インディーズゼロはその3倍と圧倒的に開いた。
この時期を境に、インディーズゼロは徐々にその幅を効かせ始め
昼間のランチタイムにもかかわらず、堂々とブラウニーズの縄張り、
それもブラウニーズ事務所に隣接するカフェ「orchestra」で
ランチを取る姿も度々目撃され始めた。
これに対抗すべく、ブラウニーズの精鋭たちも
夜中にこっそりとインディーズゼロの地下食堂「AZ DINING」で
宴を開き、その巨大になりつつある力に抗ったが。
その力の差は誰から見ても明瞭であり、
所詮は焼け石に水であった。
吉祥寺の表世界もインディーズゼロの手中に収まってしまうのかっ!?
吉祥寺の街はインディーズゼロの手中に落ちてしまうのかっ!?
そんな時、
突如として一人の中年男が二社の間に割り込んで来た。
浅黒く焼けた褐色の肌と、怪しい関西弁・・・
西城秀樹くずれのこの男こそ吉祥寺第三のゲーム会社
株式会社グローバル・A・エンタテイメントの大友貴司社長である。
株式会社グローバル・A・エンタテイメントとは・・・
代表作 悪代官シリーズ(PS3)から、びっくり!とびだす!魔法のペン(3DS)等
幅広いバリエーションの作風もこなす吉祥寺では数少ない
パブリッシュメーカー(販売会社)である。
ブラウニーズが流れを組む、ビジュアル重視の南斗とも、
インディーズゼロが流れを組む、内部システム重視の北斗にも属さず、
雲のように風のむくまま、作りたいものを作る自由奔放なスタイル、
それが第三の吉祥寺ゲーム会社
株式会社グローバル・A・エンタテイメントなのである。
西城秀樹くずれの浅黒い怪しい関西弁の男”大友”は言った。
「ゲーム屋なら正々堂々とスポーツで白黒付けなはれ。
そや、テニスがええ!
紳士のスポーツ、テニスがええわ!
うちが中取ったる!
あんさんら、あんじょうテニス大会やったらんかい!」
吉祥寺の若手戦争を今までじっと静観していた
吉祥寺唯一のゲームパブリッシャー、グローバル・A・エンタテイメント。
そしてその黒幕、大友社長のまさかの登場に驚愕する両社。
”グローバル・A・エンタテイメントがどちらに付くかで、
きっと今の勢力図が大きくひっくり返る・・・”
両社の思惑はひとつであった。
ブラウニーズの亀岡も、インディーズゼロの鈴井も、
ここで下手を打つことは出来ず、大友の提案を拒む事は出来なかったのである。
吉祥寺ゲーム業界制覇まで、あと一歩の所まで手が届いていたインディーズゼロ、
逆に絶体絶命の窮地に思わぬ一筋の光明を得たブラウニーズ。
想定外な第三勢力の登場で双社の戦いは一気にふりだしに戻された。
かくして吉祥寺のゲーム業界の頂上を決する
突然の”大テニス大会”が開かれる事となったのである。
何故テニスなのか?
そして突如現れたグローバル・A・エンタテイメント大友の真意とは?
謎が謎を呼び謎のテニス大会へと話がぶっ飛んだ吉祥寺ゲーム業界抗争
はたしてどこに落ち着くのか・・・
・・・そもそも落ち着くのだろうか?
つづく
次回予告
さぁ~て!次回の練乳とホルモン「吉祥寺の光と闇」は?
んだっちゃです。
台風シーズン到来ですね。
ブラウニーズ社内では台風が来たり、カミナリが鳴るとお酒が飲めます。
小心者の集まりなんで、何かあるとすぐにみんなお酒に逃げちゃうんですね。
さて来週は
「ちょこざいなインディーズゼロ!」
「TGSでTシャツ社長を探せ!」
「吉祥寺はらんちき騒ぎ!」
の3本のうちのどれかです!
おたのしみに~!
*有限会社 インディーズゼロ webサイト http://www.indieszero.co.jp/
*株式会社グローバル・A・エンタテイメント webサイト http://www.gae.co.jp/
*この物語はフィクションであり、登場する人名、地名、企業名等全て架空のものです。